認知症で老人ホームに入居しているボケ父。
正月最初にかかってきた電話で、
6年前に亡くなって葬式にも出ている自分の母親について
死んだ事を覚えておらず、
「警察に行って調べてきて欲しい。(安否確認)」と言ってきた他に
娘である私の事についても、結構忘れているようでした。
電話に出た母に唐突に、
「オレの娘って、今何歳になったの?」と尋ねたそうで。
母は、ボケ父が間違いに気付くかどうか、わざと
「35歳だよ。」と、違う年齢を教えました。(ホントは40歳)
すると、ボケ父は間違いに気付くどころか
「えー!? もうそんな歳なの? 信じられない!」と絶句。
前にボケ父は、自分の事を45歳だと名乗っていたりしたので(実際は76歳)
私の事を、まだ5歳とか小学生とか、ほんの子供だと記憶しているようです。
おめでたいなー。
母は、「何でそんな事聞くの?」と尋ねたら
どうやら、介護職員の人に「娘さんて今何歳なの?」と聞かれたからだそう。
ボケ父が、私の年齢を覚えておらず、まだ子供であると思っていた事に加えて、
私の名前を忘れたんじゃないか? とも怪しく思います。
ボケ父は、ボケる前も後も、私を「ティー子、ティー子」と何かと呼びつけて
自分の後始末を私に押し付けていたので
「オレの娘」という言い回しは不自然なのです。
しかも、話し相手が母であるのに、娘なんて言いまわし。
「ティー子って何歳なの?」というのが自然であって。
母も同意で、娘がいる事はかろうじて覚えているかも知れないけれど、
おそらく 私が子供の姿の記憶であって、
名前と年齢、今現在の容姿などは忘れただろうと。
もしかしたら、娘がいた記憶も曖昧で、
介護職員から与えられた「娘がいる」という情報だけの認識かもしれないと。
脳の隙間が、海馬まで着々と広がってきているようです。
それはそれで、良いです。
私の事も、家の電話番号も、何もかも全て、
ボケ父には早く忘れてもらいたいです。
コメント