離れても尚、母と私を苦しめる父

父が認知症病棟へ緊急入院して数日後、病院から主治医が決まったと連絡があったので、
地域包括センターへ要介護認定の申し込みをしました。(やっと!)

始めての申し込みだし、難しい手続きだといけないので、私は会社を休んで母と行きました。

地域包括センターを訪れるのは私は初めてだったのだけど、
そこはデイサービスや特養も兼ねていて、あまりに豪華な建物で驚きました!

喫茶室に美容院や床屋が入っているのは理解できるものの、
赤い絨緞に壁画、ギリシャ彫刻、大きな花瓶に活けられた豪勢な花が至る所に飾られており、
ここは帝国ホテルか!? 

こんな建物と内装を豪華にしてお金をかけるなら、
もっとシンプルに機能的にして、一人でも多く特養に入居できるよう部屋数を増やしてくれたら良かったのに。。。と思いましたが、まぁ、働く介護職員側のモチベーションもあるのかな? 

「せめて建物ぐらい、綺麗な環境でなきゃ、やってらんねーよ!」 みたいな。
介護職って精神的にも色々大変だものね。
ホテルみたいに綺麗な所で働くのが職員側のモチベーションになれば、それで良いです。

これはまぁ置いておいて。




 

要介護認定を受ける為の申し込みは簡単に済みました。
だけどその場では調査の日程は決まらなくて、
調査員から電話がかかってくるのを1~2週間ぐらい待たないといけないみたいです。

 

そうして母と家に戻ると、自宅の電話が鳴り響いており、「誰だろう?」と
母が慌てて受話器を取ると、何だか受話器越しに相手が大声でまくしたてている様子。。。 
離れている私にまで、内容までは聞き取れないけれど、声が聞こえて。

応対している母の発言から、大体は理解しましたけれど。。。
電話の主は、認知症病棟に入院している父からでした。

 

なんでも、母が電話に出るや否や、
「オレだよ!俺々!大変な事が起きた!
 金が無いんだよ!金が!いますぐ金を持って来てくれよ!」
って。

も~、オレオレ詐欺かよ!? 金、金、金って、連発して。怒!
この痴呆の金喰い蟲が、まだ足りずに母と私から金をむしり取る気か!?

父は入院するにあたって、私物や現金の持ち込みは一切不可で、
着ている服もパンツまで全部脱いで、文字通り「身一つ」で入院しました。
それをその場で父だって同意してたのに。
だから、お金を持っていないのは当たり前だし、入院生活でお金を使う事は無いのに。

母は穏やかに、
「お金は入院する時にこっちで預かったから。
 お金を持っていなくてもそっちは不自由なく生活できるよ。
 面会は、先生に止められていて行けないから、お金は届けられないの。
 全部大丈夫だから安心して。」
と応対して、同じやりとりを何度か繰り返したあと、
父は「分かった」って納得して電話を切ったらしいのだけど。

逆に、母が父の声を聞いたら、具合が悪くなって、めまいで寝込んでしまいました。。。
母は父の為に介護鬱になって抗うつ剤を服用しており、
当時は抗うつ剤の副作用がとても酷い時でした。

 

それで今度は私が「何事か!?」と病院へ折り返し電話をし、
看護師に様子を尋ねたのだけど。。。(もちろん、低姿勢で。)




 

感じの良い男性の看護師が出て
(また男性看護師だ。ここの病院で女性の看護師を見ていない。)

・面会は控えるようになっているが、電話は禁止されていない。
・本人の希望により、テレホンカードを購入頂いて、ホールの公衆電話からかけた。
(こういう買物は、本人の現金やりとりではなく、病院への預り金から引かれるシステムです。)
・一人でダイヤルを押してかけた。電話番号は記憶していたようだ。

 

という事でした。
それで、希望であれば「電話禁止」にできるという事だったので、
母が介護鬱になっていて実際に父からの電話で具合が悪くなってしまったからと
事情を説明して、今後は電話禁止にしてもらいました。

 

それから看護師に、
「金銭への執着が強いみたいですね。スタッフにも色々言ってきますよ。(笑)」
と言われました。。。 あー恥ずかしい。
きっと、あんまりしつこいから、大人しくさせる為に仕方なく家に電話させたのでしょう。

 

父は普段は、電話帳を見て数字を記憶して、同じ数字のダイアルを押すのが困難で、
自分で電話をかける事ができませんでした。
でも時折、頭の回線が繋がって出来る時があるのです。
(夜が明けないうちに元同僚に電話をしたり。)
それに、自宅電話番号は記憶していたので、
自宅に電話をかけるのはハードルは高くなかったみたいです。

 

現金の持込みはしておらず、色々と制限のある認知症病棟だったので、
母と私は、まさか入院している父から電話がかかってくるとは思っておらず、
完全に油断していました。
特に母は、心の準備もないまま電話を受けたからショックが大きく、また病んでしまいました。

 

父の金への執着心といえば、私が心臓の手術をして退院してきたその日に、
生活費を払いたくない、年金は全部オレのものだ! と暴れたり、
あとはこんな事を⇒徘徊を止めさせないと、修羅場が迫る
思い出して、本当に不快な気分になりました。

 

家を去って離れていても、こうやって遠隔操作のように、母と私を苦しめる父。
ここまでくると、人を不愉快にさせる一種の才能のようなものですよ。。。

 

 

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コメント

  1. みみ より:

    本当に、お疲れ様です。
    もう少し時間が経過すればお金のことを言わなくなるとおもいますよ。
    入院前のうちの母は200万円を弟にもらいに行くと言い続けていました。ティー子さんのお父様と同じ。もらいに行くと出かけてしまい、母はもっとひどいから時々帰れない。
    母の通帳を見せてここにあなたのお金があるから一緒におろしに行こうと言っても、本当にあるかどうかわからない、と謎の発言をしていました。
    病院に入れて一か月くらいの時、ひとりで面会に行きました。私の面倒を見るのが嫌でこんなところにいれたんでしょ、と言われたのでそうだと言ってすぐ帰りました。以前のような正気の母らしい発言はこの時が最後かな。。お金の話は二度としません。自分のお金が気にならないのか不思議なくらいです。
    電話番号は忘れないみたいです。帰るべき自分の家はもう存在しない祖母が住む家なのに、警察で名前を聞かれると現在の名前と電話番号を答えました。旧姓と実家の電話番号を答えれば良かったのに。私はその番号、言えます。母のいた病棟に電話はありませんでした。あっても私にはかけられないし自宅は父が入院中で誰もでないので無駄だったでしょう。
    公衆電話は出るのをやめましょう。留守電メッセージもお母様は再生しないことにしましょう。そのうち落ち着きます。     

  2. ティー子 より:

    みみ様

    お金に関しては、ある金を無いと言われるのも、無い金をあると言われるのも、どっちも腹が立ちますね。

    面会。。。 みみ様もやはり穏やかには済みませんでしたか。
    うちは、まだ一度も面会に行っていないし、行きたくないなーと思ってしまいます。
    入院している間に、お金の事も、私達の事も、前の生活も全部、忘れて欲しいと思っています。

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