母、ついにボケ父にキレる!

母が、認知症で老人ホームに入居しているボケ父の面会に行った、その僅か2日後。
参照記事⇒母、ボケ父の面会に行くってよ 前編後編

 

週末で母と私、自宅でお茶を飲みまったりしていると、公衆電話から着信あり。

 

公衆電話からは老人ホームのボケ父だと決まっているので、母も私もうんざり。
また、「オレの金」の話か。
これまで何度も電話で、そして2日前だって、母が直接会って説明をしてきたのに。

 

私は母に、電話に出るなと言ったのだけど、
母は、「出ないワケにはいかない。」と。

 

母の応答する内容から、またボケ父がカネの話をしているのが分かりました。

どうやらまた、「オレの3,000万」と言っているようでした。

今まではボケ父は金の話はしても、3,000万なんて額は言ってなかったのに、
どういうワケか面会時に突然、
「オレは3,000万持ってた」と言い出し始めたのです。
当然、そんな大金をボケ父がヘソクリしていた事実はなく、おめでたい妄想です。

 

母は今まで何十回と応えてきた同じ内容を淡々と説明し

しばらく会話をやりとりし。




 

母はボケ父からの電話を切った後、
いつものように呆れた顔をしていたけれど
「あいつ、『この間はどうもね』って、面会した事覚えてたよ。」
ちょっと驚いた様子で、まぁ普通のリアクションでした。

 

それから母は、2時間程ウォーキングに出かけ、
私は同行せず家で休んでいました。

そしたら、母が戻ってきて玄関に入るなり、

「ティー子! 留守電の設定、今すぐ解除して! 
3,000万あるなんて たわ言にテレフォンカードを、湯水のように使われちゃたまんねーよ! 
こっちはテメーのボケ代(老人ホーム代のこと)払うのに、ティー子と2人、10円でも100円でも倹約して慎ましく暮らしてるんだ!」
と、ものすごい剣幕で叫びました。

 

どうやら、ウォーキングしている間に、だんだんと腹が立ってきたようです。

 

注)うちの電話は、数回コールすると自動的に留守電に切り替わります。
 母が外出して電話に出られない時でも、ボケ父からメッセージが残ります。
 つまり、通話料が発生してる。

 




私は慌てて、母の言う通り電話の説明書を取り出し、留守電設定を解除。
その間、母の怒りは続き。

 

「いつ、こっちがテメーの金でイイ思いした事があったって?
いっつも、テメーがこっちに金の事で迷惑かけてきてんだろうが!」
(そうだそうだ!)

 

電話口でボケ父は、
勝手に妄想ででっち上げた架空の「オレの3,000万」を母と私が使い込んで、
贅沢して暮らしているんだろ、と言い、それが母の逆鱗に触れたのでした。

 

母の怒りは最もで、認知症患者だって、言ってよい事と悪い事があります。
たとえ認知症でも、全てが無条件に許されるのではありませんよ。

 

私だって、あいつの老人ホームの連帯債務者になって、
あいつが死ぬまで借金持ちになったというのに、
「オレの金で贅沢してんだろ」なんて、
よくもそんな口きけたもんだわ。私だって腹立つ!




 

「これからは、電話に出る回数を制限させてもらう。
私だって、毎度毎度、モウロクに付き合ってやる程、暇じゃないんだ。
それに今度またああいう発言があったら、もう面会に行くのも考えさせてもらうって あいつに言うよ。
こっちはどこまでも誠実に、慎ましくやってるのに、不愉快だって。」
(激しく同意)

 

あぁ~あ。ボケ父、完全に母を怒らせちゃったよ。
私と違って、母はボケ父に大人の対応をしていたのに。
母だけは怒らせちゃいけない人だったのに。

 

母の決定を、100%支持します。

 

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