母がこの間、認知症で老人ホームにいるボケ父の面会に行った話。
ボケ父は現在78歳、要介護4。
2年前の、入居してしばらくは、
「オレの金どうした？ オレの金１億あるだろ？」
（もちろんウソです。1億あったら私、もっと優しくなれる！）
とカネの話ばっかりだったのが、今は自分からは会話できず、
こっちから話しかけても、その返答はごく短いものだそうです。
母が面会に行く度に、どのぐらいボケているか色々質問してテストするらしいけれど
認知症というのは不思議なもので、昔の事はよく覚えていて
今の事、というよりも中～後期の人生の一番長く過ごした時期の事でも分からないのだそう。
ボケ父に自宅住所を聞いたら、
何十年も前にダムに沈んだ生家の住所をスラスラと言うのだそう。
それも、中学までで長くは住んでいなかった所らしい。
なのに、一番長く過ごした現在の家の住所は言えない。
2年前までは、自宅電話番号を覚えていたけれど、当然それも分からない。
自分の生年月日も分からない。
子供は私含めて、４人いるんだって！
これがものすごい不思議。私は一人っ子なのだが。
私以外は、３人息子なんだって。爆！
少し前から、ボケ父は「息子がいる」と言うようになったのだが、
最初これを聞いた時は、
私の母方の従兄２人の事を勘違いしているのかな？と思った。
ボケ父から見て、妻の甥っ子です。
子供の頃、よく夏休みに家を行き来していたので、その記憶が残っているのかと。
でも、３人て？ あと一人誰だ？
親戚付き合いのある男って、他に居ないんだけどな。
それから、母がボケ父に「何か覚えている事ないの？」と聞いたら、
ボケ父は少し考えた後、「シメさん。。。」と言ったそうな。
シメさんとは、ボケ父の叔母で、ボケ父の母親の妹の事だ。
しかし、母の知る限り、そういう人がいるという存在は知ってはいるが、
親戚付きあいは一切無く、年賀状のやりとりさえ無く、存命かどうかも知らないと。
結婚してからの40年あまり、ボケ父の口から話題さえ上がった事の無い人だと。
ナンデ、シメさん？
他の事はみんな忘れたのに。
認知症の記憶力て、ホント不思議だわー。
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