親が亡くなってすぐに、実家を出た同僚たち

今の会社に長く勤めていると、同じ会社の人で、
私よりもずっと後に入社して、私よりもずっと若い人のお父上が亡くなって、
当然、亡くなったお父上は、うちのボケ父よりもずっと若い。
そんな人が結構いる。

そして、お父上が亡くなった後に結構すぐ早く、実家を出て一人暮らしを始める人が続いたのだ。
まだ若く20代~30代の、未婚の人達です。男女問わず。
偶然なのかも知れないけれど。

会社が同じだけで、違う部署で年齢も違うし、親しい仲じゃないから、
その人たちに直接話を聞いたわけではないのだけれど、

きっと、同居している親の介護や看病を経験して、
「介護(看病)は、一人で充分! 二人目は勘弁!」と思って、
他の兄弟姉妹に残った母のお世話を託して、家を出て行っちゃうのかな?と
私は勝手に推測する。

だって、お父上を亡くした同僚たちが数名、
あまりにも亡くなってすぐに、実家を出て引っ越していたものだから。

ほら、介護ってどうしても、同居している人や近くにいる人がせざるを得ないじゃない?

その引っ越した同僚のお父上は、まだ若かったので、
うちのボケ父みたいな認知症ではないと思うのですが、
癌や卒中だったのかしら? 

しょっちゅう、病院搬送、入院手続き、手術、転院、危篤、etcで
同僚は会社を休んでいて大変そうだった。

だから、次は、母親の時は、今度は姉や妹、他の兄弟に面倒をみてもらいたい
とか思って、家を出ちゃうのかな~? と私は推測したのだが。

そう思う根拠として、これは私と同じ部署の女性なのですが、
離婚して出戻って、一時 実家に身を寄せていたものの、割とすぐにまた実家を出ました。

その理由が、

「親と一緒に暮らしていると、兄に親の介護を押しつけられちゃうから。
 親ももう年だし、何か病気したり倒れちゃったりする前に実家出とかないと。
 そうなっちゃってからだと、実家出れなくなるし、兄に介護任されちゃうから。」

と話していたものですから。
(兄は結婚して親とは遠い所で暮らしているそうな。)

その時は、私はまだボケ父の認知症が表に出る前でしたので、
「なんだかヒドイ話だなー。兄妹がいると、こういう駆け引きがあるのか。」
と思ったものでしたが、

ボケ父の介護を経験した今なら、その気持ちがよく分かります。
逃げられるものなら、逃げたいし。
介護を分かち合える兄妹がいるのなら、そこは平等に分かち合いたい。

私は元々一人っ子なので、どうやったって親の介護は逃げられようが無く
今から実家を出るなんて考えようも無いのですが。
ローン完済した実家は、一人っ子の私の物だし、ここに住まない手は無いし。

なので仮に、
ボケ父がやっとアノヨに行きました。
次は母の介護があります。
もう介護はやりたくないので、他の兄弟に託して私は実家を出ます。

という選択肢は私には無いのだけれど、
兄弟姉妹がいる人は、そういう道を選びたくなるのも分かる気がします。

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